2014年度シラバス

目的:

本演習はベンチャービジネスをテーマとするものである。歴代のゼミ生は毎期起業について多角的に研究し、仕上げの卒業共同制作として、新規事業のアイデアとその実施策(=ビジネスプラン)を纏めて社会に巣立っている。来年4月からの第16期ゼミはその最終期に当たることから、参加者には2000年度以来のゼミ活動の総仕上げとして、立教初の大学発ベンチャーの創業に挑戦してもらいたいと考えている。
その手段として、2年次後半を目途にこれを企画する会社を実際に会社法に基づき設立(株式会社)、同社を舞台として過去の卒業制作プランの事業化及び16期独自案の立案に取り組む予定である。

当ゼミが起業研究とビジネスプラン制作を柱に活動しているのは、以下のような認識に基づいている。
将来の進路の如何を問わず(即ち、伝統ある大企業に進む場合でも公務員となる場合でも)、実社会で活躍するためには起業家的な発想や新規事業に関する理解が要求される時代となっていること。
ベンチャー企業分析は起業に関する知識の吸収だけでなく、経営・会計・金融分野での基礎的なビジネス知識の習得上も有益であること。
古今東西の起業家の研究を通じて歴史・文化・社会に対する知識・観察眼も養われること。
ビジネスプラン作成演習は、首尾一貫した論理、説得性のある表現力、チームワークの精神やチームでの自己の「立ち位置」認識、ビジネスマナー等、良き社会人となる素養を身につける上でも意義があること。

概要:

3年間の流れは概ね以下の通り。
○基礎知識を学ぶ(2年~3年前半)
起業、金融、会計、事業計画に関する文献を輪読する。この際、起業を単に経済行為として捉えるだけでなく、国際的な視野に立ち、歴史・文化・社会的な文脈からも理解する。
○会社をつくる(2年後半~3年前半)
基礎知識をベースに、過去15期の卒業制作プランの事業化を検討する企画会社を設立する。この中で、OB・OG、学内関係者、外部投資家(エンジェル、VC)への出資要請や設立・登記、予・決算作成等の実務を経験する。
○企画会社において過去の卒業制作プランの実施可能性を検討し、事業化を図る(3年)
従来は先輩が制作した直近の卒業制作プラン(2年先輩のプラン)の改訂版作成を課題としてきたが、上述の通り16期生は最終年次であることから、過去全ての卒業制作プランから最有力プランを選び、立教初の大学発ベンチャーとして船出させる実施計画を作成する。成果は学年末に大学内外で発表し、事業化を図る。
○卒業制作として独自のプランを創り発表する(4年)
上記大学発ベンチャーの運営に関与しつつ、16期ゼミ活動のまとめとしてオリジナルプランを全員でつくり上げ、学外の専門家・投資家(ベンチャー・キャピタリスト)、ゼミOB・OGも招いた発表会でプレゼンテーションを行う。最終期に相応しい高い事業性を期待したい。

田代泰久ゼミナール
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